IWC ポルトギーゼ パーペチュアルカレンダー

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皆さまこんにちは。

今日は、IWCの傑作『ポルトギーゼ・パーペチュアルカレンダー』をご紹介いたします。

時計好きの皆さんはパーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)について既にご存じかと思いますが、様々な高級時計ブランドのパーペチュアルカレンダーの中でも、IWCのものは特に魅力的な時計です。

今日はその魅力に触れていきたいと思います。

まず、ひと目見て、「針の多い複雑な文字盤の時計だな」という印象を持ちますよね。

12時位置にムーンフェイズ、6時位置に月、3時位置に日とパワーリザーブインジケーター、9時位置に曜日とスモールセコンド、そして7時と8時の中間位置に4桁の西暦表示を配しています。

永久カレンダーを搭載した時計の中でもここまで多くの表示がある時計はほとんどありません。この複雑な文字盤が、この時計のかっこ良さや凄味のようなものにつながっていると思います。

 

 

■永久カレンダーってどんなもの?

皆さんの中には「そもそも永久カレンダーって何?」と思われる方もいるでしょう。まずは、永久カレンダーについて説明させていただきます。

一般的な日付表示機能は、毎月必ず31日までカレンダーが進みます。しかし、実際のこよみでは31日までの月と30日までの月があります。当然、30日までの月の翌月には手動でカレンダーを修正しなければなりません。

この、大小の月を自動的に切り替えるカレンダー機構を『アニュアルカレンダー(年次カレンダー)』といいます。これでも十分に複雑なカレンダー機構です。

さらに、2月は28日までですし、4年に一度のうるう年は29日になります。こうなるとかなり複雑で、ここまで自動的に切り替えてくれる機構を「パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)」と呼んでいます。

 

ここで、カレンダー(こよみ)について少し掘り下げてみましょう。

現在、世界で使われている『こよみ(カレンダー)』であるグレゴリオ暦では、1年は365日ですが、正確な時間にすると365日と5時間48分46秒だそうです。

このずれが積み重なると、実際の季節とカレンダーとのずれがだんだん大きくなってしまいます。

この5時間48分46秒のずれを調整するために、4年に一度、西暦が4で割り切れる年をうるう年としています。

さらに、

・上記のうち西暦が100で割り切れる年はうるう年としない。

・上記のうち西暦が400で割り切れる年はうるう年とする。

と、さらに細かいルールが定められています。

つまり400年のうちに3回、うるう年にならない年があるということになります。

このようにして、現代のこよみは実際の季節に対して、1万年の間に3日しかずれないものになっているそうです。                     

一般的な永久カレンダーは1年のうちの大小の月とうるう年までは自動的に切り替わるように作られていますが、IWCの永久カレンダーはそれだけでなく、400年の間に3度訪れる、うるう年にならない年までも切り替わるよう作られています。

電子的なものでなく機械式でその機構を設計することは、これまでは不可能とされていました。

 

この偉業を成し遂げたのが、IWCの頭脳と呼ばれている伝説の時計師、クルト・クラウスです。

彼はグレゴリオ暦を掌握し、時計が動き続けてさえいれば西暦2499年までカレンダー修正の必要がない機構を開発し、1985年に『ダ・ヴィンチ・クロノグラフ・パーペチュアルカレンダー』に初搭載しました。

彼が手がけたその伝説的な設計は、現在においても時計製造の歴史に輝く偉業として称えられています。

さらに、4桁の西暦と月、日、曜日、ムーンフェイズを表示できる永久カレンダーは他に類を見ないもので、まさにIWCの最高傑作のひとつと言えます。

ムーンフェイズも577.5年の間にたった1日の誤差だそうです。

 

■アルバート・ペラトンとクルト・クラウス

この『ポルトギーゼ・パーペチュアルカレンダー』のムーブメントのキャリバー52610は、ベースムーブメントのキャリバー52000に永久カレンダーのモジュールを載せたものです。

52000系は7日間パワーリザーブを備えたIWCの基幹キャリバーのひとつで、クルト・クラウスの師であるアルバート・ペラトンが開発した『ペラトン自動巻き機構』がベースになっています。

1950年代にIWCが特許を取得したペラトン自動巻き機構は、わずかなローターの動きも主ゼンマイの巻き上げに繋がる、画期的な両方向巻き上げ機構です。

セラミック製のパーツを使うことで長年の使用でもローター周辺のパーツの摩耗が抑えられるよう作られていて、ここにもアルバート・ペラトンの『時計は愛玩するものでなく実用するための道具である』というポリシーが感じられます。

この時計には、1944年から1968年にIWCの設計部長をしていたアルバート・ペラトンが開発した機構と、その弟子でIWCの頭脳と呼ばれているクルト・クラウスが開発した機構が組み合わされていて、まさにIWCの『伝説の師弟コンビ』の、時を超えて完成した合作といえるでしょう。

 

IWCはポルトギーゼ、パイロットウォッチ、ポートフィノなど複数のシリーズにパーペチュアルカレンダーを搭載したモデルを出しています。

それだけIWCの中でパーペチュアルカレンダーは特別な機構であると考えられますが、このポルトギーゼのパーペチュアルカレンダーはその流麗なフォルムとの相性や知的な雰囲気が特に美しく、広く開口したシースルーの裏蓋から見えるダイナミックな18金ローターなど、まさに見どころ満載の時計です。

人間の一生よりはるかに長い間狂わないカレンダー機構を備えた高級腕時計。

はたしてそこまでの機能が必要なのか、と考える人もいるでしょう。

しかしながら、この便利な時代に敢えて機械式時計を所有することは、少なからず実用性や必要以上の『何か』を求めてのことだともいえます。

そう考えると自分が生きている間に到底確認することの出来ない、気の遠くなるような機構をもつ時計を腕に着けるのも、所有欲をしっかりと満たしてくれる『何か』なのかもしれません。

是非店頭で、この傑作時計を手に取ってご確認ください。

 

品番:IW503302

ケース

18Kレッドゴールドケース

直径 44.2mm

厚さ 14.9mm

サファイヤガラスのシースルー裏蓋

3気圧防水

 

ムーブメント

キャリバー52610

ペラトン自動巻き機構(両巻き)

168時間(7日間)のパワーリザーブ

振動数28,800回/時(4Hz)

374個の部品

 

価格

¥5,274,500(税込)

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